シャッタースピードの目安を完全ガイド|シーン別に解説【超入門】

シャッタースピードの目安を完全ガイド|シーン別解説【超入門】アイキャッチ

「シャッタースピードって結局どれくらいが正解なの?」
「ブレない写真を撮るにはどのくらい速くすればいいんだろう…?」

カメラを始めたばかりの頃、シャッタースピードは“なんとなく難しそう”と感じる項目のひとつですよね。
たしかに数値の意味や設定の仕方を知らないと、「手ブレばかりでうまく撮れない」「動いてる被写体が全部ブレてる…」といった失敗につながりがちです。

でも安心してください。
シャッタースピードにはちゃんと「これくらいを目安にすれば失敗しにくい」という基準があります。
しかも、その基準は撮る被写体やシーンによって変わるんです。

この記事では、

  • 「1/焦点距離」秒の基本ルール
  • 人物・子ども・スポーツ・夜景など、シーン別の目安
  • 最後にパッと見て使える早見表(一覧表)

まで、カメラ初心者の方でも実践に活かせるようやさしく解説していきます。

スマホでは味わえなかった一眼ならではの表現を楽しむために、まずは“ちょうどいいシャッタースピード”を一緒に見つけていきましょう!

目次

シャッタースピードの目安ってどう考えるの?

手ブレしない速度「1/焦点距離」秒の法則とは

カメラ初心者がまず覚えておきたいのが「1/焦点距離」秒の法則です。

これは手ブレを防ぐためのシャッタースピードの目安を示したもので、例えば50mmのレンズを使っているなら、シャッタースピードは1/50秒より速くするのが基本。

APS-C機のようなセンサーサイズが小さいカメラでは、焦点距離に1.5倍をかけて計算します。つまり、50mm × 1.5 = 75 → 1/80秒以上が必要ということ。

焦点距離が長くなると手ブレの影響も大きくなるので、望遠になればなるほどシャッターを速く切る意識が大切です。

この法則には科学的な根拠があるわけではなく、シャッタースピードに関する経験則を感覚的にわかりやすく表現したものです。

なお、最近のカメラやレンズには手ブレ補正機能が付いているものも多く、これが効いていれば少し遅めのスピードでも撮れる場合があります。

最初はこの“1/焦点距離”って法則を覚えておくと安心だね。50mmなら1/50秒以上をキープ!

ポイントまとめ
  • レンズの焦点距離に応じて手ブレを防ぐには「1/焦点距離の秒数」が基本!
  • APS-Cの場合は×1.5倍を意識
  • 手ブレ補正ありのカメラなら、もう少し遅くてもOK

覚えておきたいルール

レンズ焦点距離最低シャッタースピード(フルサイズ)APS-Cの場合(×1.5)
24mm1/25秒1/40秒
50mm1/50秒1/80秒
85mm1/85秒1/125秒

    人物・ポートレート撮影の目安

    ポートレート撮影する男性

    手ブレしないスピードと自然な動きのバランス

    人物を撮るときに大切なのは、手ブレを防ぎつつ自然な表情や動きをしっかり残すこと。基本的には1/100秒以上を目安にすれば、カメラの揺れによるブレは防げます。

    さらに、子どもや表情の変化が大きいシーンでは1/200秒以上あると安心です。

    髪が風になびくような瞬間を止めすぎないように、あえて少し遅めに設定することで“動きのある雰囲気”を出すことも可能です。

    また、屋内や夕方など光が少ない場所では、ISOを上げたり絞りを開けたりして明るさを確保しましょう。

    1/100秒ならだいたい止まるけど、子どもの表情をバシッと撮りたいときは1/250秒くらいが安心

    ブレずに撮るためのコツ
    • 手ブレを防ぐには:最低1/100秒以上
    • 表情を止めたいとき:1/200〜1/250秒
    • 暗い場所ではISOやF値を調整!
    • ストロボ使用で暗所にも対応可(背景が暗くなる点に注意)

    よくある悩みと対策

    シーンよくあるブレ方対応策
    室内の子ども撮影表情や動きがブレるシャッタースピード1/250秒+ISOアップ
    屋外のポートレート背景が明るすぎる or 暗い絞りと露出補正でバランス調整

    スポーツ・ライブ・ダンスの目安

    ライブの様子

    一瞬を止めるならどれくらい?

    スポーツやライブ、ダンスのように被写体が素早く動くシーンでは、シャッタースピードが遅いとブレやすくなります。

    目安として、サッカーやバスケのようなスピード感のある競技は1/1000秒以上が理想です。

    ライブやダンスなら1/500〜1/1000秒程度がよく使われます。ただし、屋内や夜のイベントでは光が少ないため、シャッタースピードを上げると写真が暗くなりがち。そんなときはISO感度を上げたり、明るいレンズを使ったりして対応しましょう。

    動きを完全に止めるのではなく、あえて少しブレを残して臨場感を出すのもアリです。被写体と背景の動きを考えながら、スピード感と鮮明さのバランスをとることがポイントです。

    ライブ会場って暗いから、1/1000秒にすると真っ暗…ISO上げるしかない(泣)

    動きの速さとシャッタースピードの関係

    被写体の動き目安シャッタースピード
    屋外スポーツ1/1000〜1/2000秒
    室内ダンスやライブ1/500〜1/1000秒
    こんなときどうする?
    • 暗いライブ会場:ISOを上げて明るさを確保
    • スピード感を出すなら:あえてブレを残す設定もアリ
    • 被写体優先AFモードや連写モードも活用しよう

    夜景・室内・子ども撮影の目安

    室内で撮影する女性

    光が足りないときはどうする?

    カメラで写真を撮るようになって感じるのは、室内って日中でも思ったよりも暗いということです。

    夜景や室内など光が少ない場面では、シャッタースピードを遅くしないと写真が暗くなってしまいます。ただし、遅くしすぎると手ブレや被写体ブレが発生しやすくなるため注意が必要です。

    手持ち撮影なら最低でも1/60秒以上が目安。三脚が使えるなら、1秒以上のスローシャッターでもブレずに撮影できます。

    子どもなど動きのある被写体はさらに難しく、1/250秒以上でないとブレてしまうことも。

    光が足りないときは、ISO感度を上げたり、レンズの絞りを開けたりして明るさを確保しましょう。

    ストロボを使えば、暗い場所でもシャッター速度をあまり上げなくても被写体をはっきり写せます。ただし背景が暗くなりやすい点がデメリット。

    子供って、じっとしてないから、室内でも1/250秒は欲しい!でも暗くてブレちゃう

    暗所での撮影設定の考え方

    シーンシャッタースピード目安補足
    夜景(手持ち)1/60秒以上ISOを上げて明るさ確保
    夜景(三脚)1秒〜数十秒NDフィルターと組み合わせると効果大
    室内の子ども1/250秒以上ISOアップやストロボ併用で対応
    明るさを確保する3つの工夫
    • ISO感度を上げる  
    • 絞り(F値)を開ける  
    • ストロボを使う(ただし背景が暗くなりやすい)

    野鳥・鉄道・風景など応用的なケース

    鉄道を撮影する女性

    被写体の速さと自分の意図のバランス

    被写体のスピードや撮りたいイメージに応じて、シャッタースピードの使い方は変わってきます。

    たとえば野鳥の飛翔シーンでは1/2000秒以上が必要になることもあります。一方で、枝にとまっている野鳥なら1/500秒程度でも十分です。

    鉄道は動いている速度にもよりますが、しっかり止めたいなら1/1000秒以上、スピード感を演出したいなら「流し撮り」で1/30秒前後に挑戦するのも面白いです。

    風景写真では動きが少ないため、シャッタースピードは比較的自由。三脚を使えば1秒〜数十秒の長時間露光も可能です。川や滝などを滑らかに写したいときはNDフィルターを使ってスローシャッターにするのがコツです。

    鳥を撮るときって、止まってるのと飛んでるのでぜんぜん速さが違う!

    被写体ごとのスピード感の目安

    被写体シャッタースピード目安備考
    野鳥(飛んでいる)1/2000秒以上羽ばたきやスピードに対応
    鉄道(しっかり止める)1/1000秒以上望遠使用時はさらに速く
    流し撮り1/30秒前後被写体を止めて背景を流す
    滝や川(風景)数秒〜数十秒三脚+NDフィルターが効果的

    シーン別おすすめ設定一覧表

    ここまで紹介してきたシャッタースピードの目安を、シーンごとに一覧でまとめました。
    初心者の方でも迷わず設定できるよう、最低限これだけ覚えておけばOKという基準を表にしています。

    撮影するシチュエーションや被写体の動きに応じて、どれくらいの速さにすれば良いかの参考にしてください。
    この表はあくまで「目安」ですが、カメラを持って外に出るときの小さなガイドブックとして活用できます。

    撮影シーンシャッタースピードの目安ポイント・補足説明
    ポートレート1/100〜1/250秒手ブレを防ぎつつ、自然な表情や髪の動きを残す
    子ども1/250秒以上突然の動きに備えて速めに。室内ではISOアップを検討
    スポーツ1/1000〜1/2000秒一瞬の動きをしっかり止めたいとき。屋外スポーツ向け
    ライブ・ダンス1/500〜1/1000秒明るさと動きを止めるバランスが重要
    夜景(手持ち)1/60秒以上手ブレ防止の限界ライン。明るめのレンズとISOも活用
    夜景(三脚)1〜数十秒三脚を使えばスローシャッターで光の演出が可能
    野鳥(止まり)1/500秒以上枝にとまっているならこのくらいでOK
    野鳥(飛翔)1/2000秒以上羽ばたきを止めるには超高速シャッターが必要
    鉄道(止めたい)1/1000秒以上シャープに写したいときは速めで
    鉄道(流し撮り)1/30秒前後被写体を止めつつ背景を流してスピード感を演出
    風景(手持ち)1/60秒以上ブレを避けたい最低ライン
    風景(三脚)1秒〜数分滝や川の滑らかな表現に。NDフィルターが効果的

    この表、スマホに保存しておけば現場でめっちゃ役立つかも!

    おわりに|まずは「ブレずに撮る」ことから始めよう

    シャッタースピードは、難しそうに感じるかもしれませんが、基本の目安を覚えるだけでグッと写真の仕上がりが変わります。

    大切なのは、シーンに合った設定をなんとなくでいいので感覚として掴んでいくこと。
    「動くものは速く、風景はゆっくり」そんなシンプルな考え方からで大丈夫です。

    この記事で紹介した目安を参考にしながら、ぜひいろんな場面で実際に撮ってみてください。
    撮れば撮るほど、あなたの“感覚”が育っていきます。

    📸 まずは「ブレてない一枚」を撮れるようになること。
    そこからカメラの楽しさがどんどん広がっていきますよ。

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