【静岡カメラ旅】海が見たくて、静岡へ。バイクで巡る汗と絶景のフォトトリップ

ザザーンと打ち寄せる波、そして彼方まで続く広い水平線。
そんな外洋の海が見たくて、静岡県に行ってみることにした。

太平洋に面した長い海岸線を持つ静岡県なら、きっと理想の海が見られるに違いない!
それに普段見ることのない富士山の初撮影にチャレンジしたい!

交通手段は迷った末に、125ccの小型バイクで向かうことにした。
(静岡方面にはあまりツーリングで出かけたことないしな、せっかくだから)
この判断が大いなる後悔となるのだが、気持ちだけ若いおじさんは出発時はルンルンだったのだ。

片道約200キロ。休憩時間も入れて6時間のツーリング。
常時30℃越えの暑さにゴリゴリと体力が削られ、首と腰の痛みがお前はもう若くないと耳元で囁いてくる…
(やっぱり車で来るべきだったな)
行程の半分も進まないうちに悟った。
今更引き返すこともできない。
到着まであと4時間。
ジタバタしても仕方がないので、白目をむいてのオートドライブモードに早々に移行した。

目次

静岡県最南端御前崎に到着

目的地の御前崎まであとわずか。
未だ海は見えてこないけれど、風力発電用風車が見えてきた。
流れる景色は、そこはかとなく海のそばを走っている実感がするものになってきた。
そして急に現れる海岸線。
(つ、ついに来たのか!)
白目から黒目に戻りつつ、体の奥底から湧き上がる人間らしい感情。
急に元気を取り戻した。
(海だー!)

御前崎灯台直下の駐車場に到着すると、多くの海水浴客とツーリングライダーたちが駐車場を闊歩している。
まさに期待していた夏の海の姿そのものだ。
ただ残念なのは、天候が曇りでどんよりしていること。
お陰で比較的楽にここまで来れたけど、これから写真を撮ろうとしている身としては、ギラギラと照りつける太陽が欲しいところだ。

ISO 100, f/6.3, 1/500 s, +0.0 EV, 70 mm

とりあえず、一枚写真を撮ってみた。
空が白くて灯台も白い…全然映えない…

気を取り直して、海岸に出てみることにした。
観光地らしく海岸は整備されている。

そこで見つけた「静岡県最南端の岬」と書かれたモニュメント。

ISO 100, f/4.0, 1/1000 s, +0.0 EV, 20 mm

意匠的に面白さはないが、旅の記念の一枚としてはこういったものは撮っておくべきだ。

空が白くて、海も何もかもが暗い…
まぁ、そうなるよね。

御前崎の岬って、どんなとこ?

静岡県のいちばん南、太平洋に突き出すようにして伸びているのが「御前崎(おまえざき)」の岬。目の前に広がるのは、どこまでも続く青い海。思わず「地球って丸いんだな~」と感じてしまう、そんなスケールの大きな場所です。

先端にあるのは、真っ白な「御前埼灯台(おまえざきとうだい)」。なんとこの灯台、明治7年(1874年)に建てられた歴史ある灯台で、日本に現存する“登れる灯台”のひとつでもあります。上まで登ると、ぐるりと海を見渡せるパノラマビュー! 風が強い日なんかは、ちょっとスリル満点ですよ(笑)

ちなみにこの灯台、建てられたのはなんと 明治7年(1874年)。今から約150年前、まだ日本が近代化に踏み出したばかりのころです。当時、外国船の安全航行をサポートするために、全国で灯台の整備が始まっていて、この御前埼灯台もそのひとつ。設計にはフランス人技師の手も入っていたそうで、ちょっぴり異国の香りがするのもそのせいかも…?

実はこの辺り、日本の気象観測にも深く関わっている場所。御前崎は、天気予報などでよく聞く「遠州灘」の入り口にあたる地域で、海上の風や波の情報を観測する拠点のひとつなんです。だからここ、景色がいいだけじゃなくて、けっこう“お役立ち岬”なんですね。

また、御前崎は夕日スポットとしても有名で、晴れた日のサンセットはほんとに格別。運が良ければ、伊豆半島のシルエットと夕焼けが重なる絶景に出会えるかも?

近くには芝生が気持ちいい「ケープパーク」や、地元の新鮮な魚介を扱う食事処、ゆったりくつろげるカフェもそろっていて、のんびり過ごすにはぴったり。

ドライブのついでにふらっと立ち寄るもよし、写真を撮りにガッツリ訪れるもよし。風を感じたいとき、自然に癒されたいときにおすすめの岬です。

御前崎灯台を散策撮影

なかなかグッとくる写真が撮れないので、とりあえず灯台まで歩いてみることにした。
灯台の場所までは少し階段を登らなければならない。

普段、通勤時に駅の階段すら登るのが億劫な身体。
心は(さぁ、行くぞ)と言っているのに、階段を目の前にして(イヤイヤ)している身体に鞭を打つ。
(せっかく来たんだからさぁ、進まなきゃ何もできないでしょ)
身体を説得しながらゆっくりと登った。

階段を登る途中で、「地球が丸く見えるん台」という休憩ポイントに到着。
後ろを振り返ると、素敵な景色。

ISO 100, f/6.3, 1/500 s, +0.0 EV, 70 mm

なかなか良い遠近感夏の海感が出ている気がする。

ISO 100, f/7.1, 1/200 s, +0.0 EV, 70 mm

少し青空が見え始め、海の青さも感じられる。

(ほら、良いことあったでしょ)
と体を励ましながらさらに登る。
ここからは身体もウキウキである。

するとすぐに灯台に到着。
それほどビビる距離じゃなかった、良かったぁ。

ISO 100, f/5.6, 1/500 s, +0.0 EV, 20 mm

広角側で全体を入れた。
この灯台、今年で151年目だそうだ。明治生まれのおじいちゃん。もしかしておばあちゃんかも。

灯台は入場料300円を支払えば上に登れるそうだ。
料金所の人に千円札を差し出したら、「小銭はありませんか」って言われた。
え?小銭…バイクに戻ればあるかも…でもまたここ往復するの?
今度は心と身体の両方が、(イヤイヤ)を始めた。
「あの、これしか…」
恐る恐る千円札を再度差し出すと、普通に受け取りお釣りをくれた。

入り口を入ると、とにかく通路が狭い。
すれ違いはまずできなさそう、特におっさんの自分には。
ぐるぐると螺旋状の階段を登り、方法感覚がおかしくなった頃、最後の難関ポイント。
展望デッキまであと一階分という場所に急な階段というかハシゴに近い階段があるが、そこの出口がとにかく狭い。

撮影用のカメラリュックを背負ったままでは通れなかった。
ハシゴ階段にへばり付くようにして出口をくぐる。
気分は洞窟探検隊。
そして展望デッキに出ることができた。

「うわー、景色いいなぁ」
これは実際に口から出た感想。

ISO 100, f/11, 1/125 s, +0.0 EV, 20 mm

奥に続く遠近感がすごい

ぱっと見ドローン撮影のように見える。

ISO 100, f/65.6, 1/800 s, +0.0 EV, 20 mm

駐車場側は雲が多くて海の青さがいまいち出なかった。

こうした写真が撮れたのだから、文句などあるはずがない。
いつまでも眺めていたくなる。
実際、灯台を一周できる展望デッキを何周もして景色を堪能した。
(300円の元は取ったぞ)

御前崎灯台周辺の散策

灯台を後にし、他に撮影できるものは無いかと周辺を散策することにした。
周囲は綺麗に整備され、高台から海を眺めるには困らない。
一箇所、道に花が咲いていたので撮ってみた。

ISO 100, f/4.0, 1/640 s, +0.0 EV, 70 mm

前傾に花を入れぼかしてみた。
道路の奥に向かって視線が誘導されるような構図で撮ってみたがなかなかいい感じ。

道路にバイクでも走っていないかと待ち構えていたが、この時間帯は交通量が少なくモデルになってくれるようなバイクはいなかった。

散策路が茂みの奥まで続いていたので進んでみたが、一般住宅のすぐ脇を通り抜け、東家のような場所に出た。(椿の休憩所というらしい)

花壇に生えているオブジェが謎である。

ここで少しばかり休憩。
体にこもった熱気が抜けると、再び歩くための体力が回復。
ここから先しばらく行くと「御前崎ケープパーク潮騒の像(恋人の聖地)」という場所があるのだが、恋人の聖地であっておじさんの聖地では無いので、遠慮して道を戻ることにした。

駐車場まで戻ってくると、カフェが併設されている「渚の交番」という建物があったので出頭した

自動ドアが開いた途端、身体を包み込むエアコンの冷気。
(天国や~)
中はお土産ショップや小さな休憩所、情報掲示板などがあった。

そこで見かけたコレ。

なんかのアニメキャラかと思ったが、いわゆるご当地キャラクターだった。
普通もっとゆるくてふわふわした感じのものじゃないの?ご当地キャラクターって。

(今のご当地キャラってこうなってんのかぁ)
などとネットで調べていたら、航空自衛隊御前崎分屯基地から生まれたキャラクターであるらしく、「性癖を歪められたキャラ」として紹介されていた。
いつの時代にも頼もしい紳士はいらっしゃるようだ。

十分に体を冷却してから次の場所に向かうことにした。

マリンパーク御前崎で富士山撮影に挑むが…

次の目的地は岬の反対側にあるマリンパーク御前崎。
今回の旅の目的の一つは富士山を撮ること。
御前崎灯台では西側を望む位置にあるため、富士山は撮れない。
そこで岬の反対側に移動して富士山を撮ろうという目論見だ。

マリンパーク御前崎に到着して感じたのは、とにかく広いことだ。
駐車場も広ければ、広場も広い。
ここなら何万人規模のコンサートだって開けそうだ。
それなのに、お客が全然いない。
静岡県は全体的に余裕があると感じた。
海岸線が長いため、遊ぶ場所が豊富にある。
観光客も分散しているんだろうなぁと羨ましく感じた。

ISO 100, f/5.6, 1/640 s, +0.0 EV, 50 mm

南国風の椰子の木の立ち並ぶ様子を撮影してみた。

誰もいないため、撮影しやすいのだがなんだか寂しい。
ここに家族連れの海水浴客が浮き輪でも持って歩く後ろ姿など入れられたら、随分とサマになるのになぁ。

富士山展望台まで駐車場からは結構距離があるのだが、気にせず進む。
高低差のない道(心拍数が急に上がらない道)ならば意外と平気なのである。

その展望台から撮った富士山がコレ

ISO 160, f/14, 1/125 s, +0.0 EV, 70 mm

写ってへんのか~い(笑)
残念ながら霞が濃くて、本来なら見えるはずの富士山が全く見えなかった。
今日は完敗である。

とはいえ、ここで手ぶらで帰るわけにもいかない。
展望台から見える景色を写真に収めた。

ISO 100, f/14, 1/60 s, +0.0 EV, 20 mm

静岡県は泳ぐ場所が数多くあって羨ましい。

ISO 100, f/14, 1/80 s, +0.0 EV, 20 mm

想像より船が小さく写った。

港の広さが実感できる。

ISO 100, f/5.0, 1/500 s, +0.0 EV, 70 mm

ウインドサーフィンをしているところなんて初めて見た。この辺りに住んでいる人が羨ましい。

これだけ海が近ければ、マリンスポーツも盛んなわけだ。
この辺りに住んでいれば遊び放題じゃないか。
老後は長野の山にでも住みたいと思っていたが、静岡県も悪くないかもと思い始めていた。

なぶら市場で遅めの昼食

さて、お昼時もとっくに過ぎ、お腹も空いていたので昼食を取ることにした。
マリンパークを出てすぐにある「なぶら市場」に向かった。

市場到着時、ハーレー乗りの集団が市場に入っていったのを見かけたが、もしかしたら食堂の食材を食い尽くされるんじゃないかと思うぐらいの大集団だった。

市場には複数の飲食店が入っているが、どこも盛況。
一旦は並んででも美味しそうな海鮮丼にありつこうとしたものの、おじさんの空きっ腹はそんな悠長なことを許してはくれないようだ。
一番大きな食堂だけは空いていたのでそこに入ることにした。

マグロ丼定食である。
他のメニューは軒並み売り切れていた。
時間が遅めだったので仕方がない。
(いや、最初からこれが食べたかったんだよ)
そう思えば、万事OKである。
実際美味かったので何も問題はない。

腹が満たされたところで、今夜の晩酌に必要な酒の肴として煮魚(カツオ)を真空パックしたものを購入し、次の目的地に向かった。

龍神となった高僧が祀られる桜ヶ池・池宮神社

今回の旅の1日目の締めくくりは、桜ヶ池と池に隣接する池宮神社。
こちらの神社には、かつて天台宗の高僧が長く人々を救うため龍神になったという謂れがある。
その龍神を祀る人々によって行われているのが「おひつ納め」という儀式。
池の中央に船で行き、赤飯を入れたおひつを沈めるというものだそうだ。
その桜ヶ池も、実は琵琶湖につながっているという話もあるそうで…

そんな神聖な場所での撮影に挑んでみた。

ISO 100, f/8.0, 1/25 s, +0.0 EV, 70 mm

シャッタースピードが遅めで子供の走る姿に動きが感じられる一枚(狙ったわけではなく全ては偶然である)

到着すると、子供達が慣れた様子で鯉の餌を売店で買い、池の方に向かう様子があった。
地元に愛されていることがわかり、素直に良い神社だなぁと思う。
龍神となった高僧様も、にっこり微笑んでいらっしゃる、そんなイメージが頭に浮かんだ。

参拝でこの地に訪れたご挨拶をし、早速桜ヶ池を見せて頂いた。
整備の行き届いた綺麗な場所である。

人影が水面に落ちると、「バシャバシャ、ゴフッ、ゴフッ」と、たくさんの鯉達が餌を求め集まってくる。
(こいつら必死すぎw)
私が餌を持っていないと気づくと、スーッと消えていった。

ISO 100, f/11, 30 s, +0.0 EV, 20 mm

NDフィルターを装着し、長時間露光を試してみた。

ISO 100, f/6.3, 1/15 s, +0.0 EV, 70 mm

静寂で神聖な雰囲気を感じる

ネットで見た伝説の話に、池に沈めたおひつが空になって浮かんでくるというのがあったが、犯人はおそらく…

無粋な想像を頭から追い出し、神聖な場所での厳かな気分を保ったまま神社を後にした。

神秘と伝説が息づく「桜ヶ池」と「池宮神社」

静岡県御前崎市の山あいにひっそりとたたずむ「桜ヶ池(さくらがいけ)」と「池宮神社(いけみやじんじゃ)」。観光ガイドにはあまり載らないけれど、実は知る人ぞ知るパワースポットなんです。

🐉龍神伝説と“お櫃納め”の神事

桜ヶ池には、平安時代の高僧・皇円阿闍梨(こうえんあじゃり)が龍神となってこの池に入定したという伝説があります。そんな伝承を今に伝えるのが、毎年秋分の日に行われる「お櫃納め(おひつおさめ)」という神事。

これは、赤飯の入ったお櫃を池の中央に沈める神秘的なお祭りで、なんと800年以上続いているのだとか! 無事にお櫃が沈むと願いが叶うといわれ、今でも多くの人が訪れる行事です。

※この神事は静岡県の無形民俗文化財にも指定されています。

🌿自然の静けさと神聖な空気感

桜ヶ池は、周囲を森に囲まれた静かな池。春は桜、夏は深緑、秋は紅葉、冬は渡り鳥と、四季折々の自然美が楽しめます。池のまわりには遊歩道やベンチもあり、のんびりとした時間を過ごすのにぴったり。

まるで時が止まったようなこの風景は、写真映えも抜群。鯉へのエサやりもできるので、お子さん連れでも癒されますよ。

⛩1500年の歴史を持つ「池宮神社」

桜ヶ池のほとりに鎮座する池宮神社は、なんと1500年近い歴史を持つ由緒ある神社。境内には、江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜が書いたとされる扁額(へんがく)もあり、歴史ファンにも人気です。

また、境内には観音像や石仏なども点在しており、神仏習合の名残を感じられるのも見どころのひとつ。さらに、巨大な鳥居(高さ21.5m!)は圧巻の迫力。まさに“知る人ぞ知る御前崎の聖地”といった雰囲気です。

📝ひとことメモ
ちょっと足を延ばせば出会える、静かな池と歴史ある神社。観光地の喧騒から離れて、自然と伝説の世界にひたる時間も、旅の思い出として素敵です。

1日目を終えて宿に

池宮神社からほど近くに宿を予約していたので、道中近くのスーパーでビールと食事を買い込んでチェックインした。
今日は朝早くから動きっぱなしだったので、喉はカラカラである。
カラカラであるどころか、身体中の水分が抜けきってアジの一夜干し状態である。
部屋に到着早々、一本目を開けた。

微炭酸が喉を刺激しながら胃袋に落ちていく。
いや吸い込まれていく。
切れ目なく、息継ぎする間もなく、飲み口が口から離れることなく、一本目が終わった。
(ウマすぎる~‼︎)
間髪入れず二本目を開けてから、ようやく市場で買った酒の肴を広げることができた。

宿泊を伴う場合、私の場合は基本的にはビジネスホテルか格安旅館の素泊まりor朝食付きだ。
夕食は狙いがあれば外で食べるが、そうでなければスーパー調達の晩酌+αで構わない。

このホテルでは、無料サービスにウェルカムドリンクと夜食カレーがあったので、もちろんそれらも利用させてもらった。

この後、さらにビールを2本飲みながら撮影した写真の確認や機材の充電などして就寝。


翌朝、起きてみると体がとんでもなく重かった
ビールを少々飲み過ぎたようで、睡眠が浅かったようだ。
今日も立ち寄りたい観光地までバイクを走らせることになるが、昨日よりも運転が億劫に感じる。
せめて車にしておけば良かったとここでも軽く後悔した。

普段は朝食なんて食べるか食べないかぐらいの軽いもので済ませるが、今日は多分エネルギーをとっておかないと体が動かなくなりそうだ。
ということで、朝食バイキングはモリモリにしておいた。

しっかりと朝食を食べたら、体が覚醒してきた。
この身体もまだまだ捨てたもんじゃない。

とっとと荷物をまとめ、2日目の行動開始だ。

早朝の浜岡砂丘で砂浜の撮影にチャレンジ

朝7時前、宿から近い砂丘へとやってきた。
駐車場には既に多くの車が停まっており、サーフボードを洗ったり手入れしている人たちの姿があった。
これから帰ろうとしている人達は、既にサーフィンをし終えたということだよね。
(いったい何時から来てんの?)

本気でやっている人達はきっとそういうものなのだろう。
かく言う私も、昨日は自宅を午前4時半に出発していた。

駐車場から浜に向かうと、突如現れる砂丘の大地。

ISO 100, f/11, 1/100 s, +0.0 EV, 20 mm

まるで夏の清涼飲料水のCMのような砂丘だ。

砂に足が埋もれて歩きづらい。
トレッキングシューズじゃなかったら靴の中砂だらけだっただろう。

小高い丘を越えると眼前に広がる海、海、海。

ISO 100, f/14, 1/50 s, +0.0 EV, 20 mm

広くて綺麗で力強い海

ISO 100, f/6.3, 1/500 s, +0.0 EV, 70 mm

見渡す限り永遠と浜が続く

波の打ち寄せる浜辺が地平線の彼方まで続いている。
あまりの広さに放心状態で立ち尽くしてしまった。

ISO 100, f/14, 1/80 s, +0.0 EV, 70 mm

そして立ち並ぶ風力発電用風車群。

一つ一つが巨大なはずなのに、永遠と続く風車の先の方は霞んでしまっている
あまりに広大な景色に、遠近感や距離感がバグってくる。

ISO 100, f/4.5, 1/800 s, +0.0 EV, 70 mm

波を撮りたくて、とりあえずとってみた。

このカメラで波を取るのは初めてだ。
どうやらこの大自然をフレームに収めるには私の技量は足りていないようだ

サーフィンをしている方を勝手に撮らせていただき、練習してみたが、許諾をとっていないのでここに載せるのはやめておく。
渾身の一枚が撮れたのに残念だ(大嘘)。

富士山を撮影するため三保の松原へバイク移動

本日中に帰宅しなければならない。
帰宅にかかる時間を逆算すると、あまりのんびりはしていられない。
御前崎から1時間半ほどバイクを飛ばして三保の松原を目指す。

これも富士山を撮影するため。
頭の中にはネットで見かけた素晴らしいイメージがある。
そして天候はご覧の通りである。
(これはいけるぞ!)

気分はルンルン♪で、海岸線に沿った道路を走る。
気持ちイイ〜!

ようやく撮れた!三保の松原での撮影

ISO 100, f/4.0, 1/640 s, +0.0 EV, 70 mm

この景色である!

これが一度は来てみたいと思っていた超有名な観光地。
世界遺産の一部で、富士山をバックに松原を撮影できる素敵な場所。

海に出るまでに松原を抜けるが、じっくり撮影したい衝動に駆られながらも急足で浜辺へと向かう。

ISO 100, f/4.0, 1/1000 s, +0.0 EV, 20 mm

広い浜辺奥に見えるあの山は…そう!富士山が見えている!

下の方は雲が発生しているものの、あの特徴的な山頂部分は間違いなく富士山だ

ISO 100, f/11, 1/125 s, +0.0 EV, 70 mm

最大ズーム70mmで狙ってみた。

ようやく、「富士山を撮った」と言える写真が撮影できた。
出来栄えは…想像していたイメージとはかけ離れたものだが、出来栄えよりもここに来るまでの苦労や思い出を伴い、私個人にとっては感慨深い一枚となった。

「100mm、いや200mm望遠レンズが欲しい。」
この旅の中で、常に意識させられてきた望遠ズームレンズの必要性を、ここでも否応なく実感させられた。
大自然のスケール感には、私が使用している20-70mmズームレンズ一本では太刀打ちできないのだ。
(お金貯めよう!)

ISO 100, f/22, 1/30 s, +0.0 EV, 70 mm

被写体が遠くに小さく写るだけでは味気ないので、近くに流木を入れてみた。

まぁ、ただ入れただけの写真となった。

ここ松原は、伝説によれば海から神様たちが上がってくるらしい。
羽衣伝説が有名で、子供の頃に教科書か何かにも載っていた覚えがある。
松の枝にかけてあった天女の羽衣を近くの住民が勝手にとってしまい、「それがなくては天界へ帰れません」と泣いて懇願する天女に対し、舞を見せれば返すなどとのたまう辺り、なんて野郎だと腹立たしく思ったのは私だけではないだろう。

ISO 100, f/5.6, 1/100 s, +0.0 EV, 70 mm

神社というよりは小さな祠。

せっかく松原に来たんだから「松」を撮らにゃもったいない。
そう思い松を撮ってみた。

ISO 100, f/11, 1/5 s, +0.0 EV, 35mm

1/5秒を手持ち撮影できるのはスキルではなく優秀な手ぶれ補正機能のおかげ

一本一本が全て立派。
街中でこれほど立派な松を見ることは難しい。

ISO 100, f/5.6, 1/30 s, +0.0 EV, 70 mm

松に寄生する植物の様子も撮ってみた。

生まれて初めて、こんな松の様子を目撃した。
まるで数週間ヒゲを剃らずにほったらかしにしたおっさんの顎のようではないか。

ISO 100, f/4.0, 1/50 s, +0.0 EV, 70 mm

こちらはアルファベットのKのように見える様子。
どの松も個性的で、面白い形をしている。組み合わせて遊ぶのも自由だ。

木陰になった松林で涼みながら、散歩を楽しんだ。

まるで絵巻の世界「三保の松原」

静岡県清水区にある「三保の松原(みほのまつばら)」は、世界文化遺産・富士山の構成資産にも登録されている絶景スポット。約7kmにわたって続く松並木と、駿河湾越しにそびえる富士山のコラボレーションは、まさに日本の原風景そのものです。

ここには約3万本もの松が生い茂っていて、なかでも有名なのが「羽衣の松」。これは、天女が羽衣をかけたという「羽衣伝説」にまつわる一本で、近くにはその伝説を描いた石碑や「御穂神社」もあります。

  • 訪れる時間によって風景が変わるのも魅力のひとつ。
  • ☀ 朝は静かな海と松のコントラスト
  • 🌇 夕方には赤く染まる空と富士山のシルエット
  • 🌙 夜には満点の星と松林の影が織りなす幻想的な景色

写真好きにとっては、富士山・松・海・空という“日本らしさの全部入り”のような場所。季節や天気によってまったく表情が変わるので、何度でも通いたくなるフォトスポットです。

📸撮影のワンポイント
富士山を狙うなら、午前中の澄んだ空が狙い目。広角で松を大胆に入れるもよし、望遠で富士の稜線を切り取るもよし。
時間とともに変わる光の表情を楽しんでみてください。

ちょっと立ち寄るつもりが、ついつい長居してしまう…。そんな魔力を持つ、まさに“日本の宝石箱”のような景勝地です。

これで今回の静岡県カメラ旅の全行程を終了した。

今回の目的
✅外洋の海を撮る
✅富士山を撮る

一応、目的は果たせたので十分満足した。
ただ、200mmズームレンズの購入検討という重い課題は突きつけられた。
(いやホント、これだけスケール感の大きな撮影だとマジで必要だわ…)

旅を終えて

こうして、海を見たい!で始まったこのカメラ旅も、
気づけば、たくさんの汗と感動で満たされた二日間になっていた。

写真はイマイチでも、記憶にはしっかり焼き付いた。
バイクで来たことを後悔した場面も多々あったけど、
その「しんどさ」すらも旅のスパイスになるんだから不思議だ。

帰宅後、SDカードの中身を見ながら思った。
「あぁ、また出かけたいな」って。

たぶん、僕はこうしてずっと旅を続けていくんだろう。
汗をかいて、写真を撮って、ビールで乾杯しながら。

次はどこへ行こうかな。

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